2024年03月29日
入浴による人体への効果は3つの要素が関連しています。
お湯に肩まで浸かると、浮力によって体重が普段の10分の1程度になるため、体重を支えている筋肉や関節を休ませることができ、体全体の緊張がほぐれます。
普段、立ちっぱなしや座りっぱなしなど、同じ姿勢で過ごすことが多いと、足がむくみやすくなります。お湯の中で体に水圧がかかると、静脈(心臓に戻る血液を運ぶ血管)にも圧力がかかり、血行が促進されます。その結果、むくみの解消に役立ちます。
入浴による最大のメリットは温熱の作用です。お湯に浸かると体が温まり、血管が拡がって血の巡りがよくなります。それにより、全身の隅々まで酸素や栄養分が運ばれます。
また、血の巡りがよくなると、体に貯まっていた疲労物質や老廃物の回収が促進されます。ほかにも、筋肉や靭帯のこりによる痛みは、温まることで緊張がほぐれ、軽減します。
お湯の温度は40~42℃くらいがよいでしょう。深部体温を1℃上げることによって免疫力を格段に高めることができます。目安として顔に汗が出てきた時に、体温が1℃上昇しています。心身のリラックスには副交感神経を活性化させることが重要です。
お湯に浸かる時間の目安は10~20分です。
普段、腰痛や肩こり、自律神経失調症の方の施術をさせて頂くなかで、入浴をおろそかにしている方が多く見受けられます。例えば、年中シャワーだけとか、お湯につかるのが苦手で、もしくは忙しすぎて5分以内で済ませる、という話をよく聞きます。その入り方では、体が温まらないし、日頃の疲れも取れにくいのではないでしょうか。
マグネシウム粒をお湯に入れて沸かし、20分放置すると十分に溶け出し、不足しがちなミネラルが肌から吸収されたり、体に貯まった毒素を排出する作用があります。また塩を入れることにより、同様の効果が期待できます。