2023年06月12日
冷え症はつらいですね。冷えによるつらい症状には、指がかじかんで動かしづらくなったり、手足がジンジンと痛んだり、背中がゾクゾクしたりと、様々です。また、手足は冷えているのに、顔だけがのぼせることもあります。冷えは、めまい、疲れやすさ、頭痛、腰痛などの原因にもなります。室内と室外の温度差で自律神経のバランスが崩れやすいです。冷えを感じるのは、男性よりも女性の方が圧倒的に多いです。
冬に冷えが多いのは分かりますが、夏の冷え症も意外に多いです。例えば、室内で冷房の効き過ぎた部屋で過ごすことも冷えの原因になります。デスクワークの女性は、冷えを感じる最も多いのが職場だといわれています。暑い時期は、エアコンの設定温度が低かったり、エアコンの冷風が流れる位置にデスクがあったりなど、冷えやすい環境にさらされている場合があります。また、室内の店舗で長時間働く方も冷えに悩まされることがあります。
1日に発生する熱量の約6割が筋肉でつくられます。一般的に女性は、男性に比べて筋肉の量が少ないため、寒い環境に対応するための熱を体内でつくり出しにくいことから、女性に冷えが起こりやすいとされています。
職場によっては、夏場は女性の服装がスカートで、上は半袖と決まっているところもあります。冷房が効き過ぎた環境で、こうした服装で長い時間過ごすと、冷えが起こりやすくなります。
冷たい飲食物の摂り過ぎも冷えの原因になります。夏に、適量の冷たいものを摂るのはいいのですが、飲み過ぎは良くないですね。飲食物の消化に適した胃や腸の温度は37℃前後です。暑いからといって冷水、冷や麦、アイスクリームなど摂り過ぎると、胃腸が冷えて消化機能が低下し、冷えや夏バテにつながりやすくなります。
まずは服装の工夫することです。冷房が効いている職場などでは、カーディガンや、ひざ掛けを使いましょう。また、体の中でも足先は冷えやすい場所なので、足の冷えがつらい人は、長めの靴下や、当院おススメのレッグウォーマーを履くのもよいでしょう。そして、使い捨てカイロをお腹や背中、足に貼るとよいでしょう。適切な入浴も冷えの予防や改善に効果があります。夏は入浴をシャワーだけで済ませていませんか?冷えを予防・改善するためには、夏であっても10~20分きちんとお湯につかることが大切です。お湯につかると、自律神経のうち副交感神経が優位になり、手足などの末梢の血管が拡張することで全身の血流がよくなります。